こんにちは。
今回はタウルスヒラタの飼育についてまとめていきたいと思います。
ここではスライヤル島亜種を除いた、現在入手可能な6亜種の飼育について解説します。
それでは早速飼育環境から。
・飼育環境
温度は15〜30℃の環境を必要とします。
幼虫飼育時は16〜24℃、成虫飼育は20〜25℃を目安に飼育しましょう。
・成虫入手
年々入荷が減っていますが、タナジャンペア亜種以外は野外品の入手が可能です。
ssp.taurus→スマトラ、マレーシア
ssp.gyphaetus→ジャワ
ssp.subtaurus→カリマンタン
ssp.moinieri→パラワン
ssp.cribriceps→ルソン、ミンダナオ
が主に入荷します。(2021年現在)
野外品は店舗・オークション共に定期的に出回っているので入荷情報をチェックしておきましょう。
飼育品はサバ、カリマンタン、パラワンがよく出回っている印象です。
タナジャンペア亜種に関しては現在飼育品の流通も少なく、野外品の入荷も見込めないので入手が困難な状況です。
飼育品は主にオークションにて入手することになるかと思います。
そして残念ながらスライヤル島のssp.minorは入荷がありません。
知る限り生体は一度も来てないと思われます。
そもそもスライヤル島から虫が来ないですし、各地で最普通種とされるタウルスヒラタにしては珍しくかなりの珍品との事です。(絶滅説も流れている程で、近年は得られてないようです)
・成熟期間
大体羽化から2ヶ月半〜3ヶ月もすればブリード可能です。
私の場合、ガッツリ餌を食べ始めてから2週間程を目安にしています。
・ペアリング
♂♀同居で行います。
ゼリーと木片を入れて3日間ほど放置しておけば完了していると思います。
1度目のペアリングでは殺される事はほぼないですが、産卵後追い掛けしようとすると八割方秒殺されるので注意が必要です。(そもそも追い掛けが必要になる前に力尽きるのでしなくてよい)
野外品の場合、まずは持ち腹で組みましょう。
ペアで入手した場合、持ち腹で産ませて♂を生かしておけばWF1の♀と掛けて別血統が作れるので安心感があります。
持ち腹で産まない時は飼育品と同様、3日程同居させれば良いかと思います。
・産卵
大きく分けて3パターンの産卵方法があります。
まずは材を入れるセットについて解説します。
小プラケの底3cmほど微粒子発酵マットを固詰めし、ちょっと柔らかい程度の材を置き完全に埋め込むセットになります。
材は普通のホダ木で十分で、クヌギ、コナラ問いません。
次にマットのみのセットです。
微粒子発酵マットをしっかりと加水し、小プラケの八割程度までガチガチに詰めるだけです。
ケースの角にでも導入孔を空けておくとスムーズに潜るでしょう。
一般的に微粒子一次発酵マットが好まれますが、私はよく発酵した微粒子発酵マットを使用しています。
どちらのセットも1回につき通常20〜50頭得られます。
3回も組めば♀は衰弱死してしまいます。(当然回数を重ねる毎に産卵数も減ります)
また、本種は菌床産卵も可能です。
オオヒラタケ、ヒラタケ、カンタケ、カワラタケにて産卵確認済です。
各菌種の800ccボトルに♀を入れるだけで20頭前後産みます。
セットする容器を広くすればもっと採れると思います。
私は割り出しが面倒なのであまり採用していません。
・割り出し
セット後3週間ほど経過し、ケース側面に卵が増えてきた頃に♀を取り出しましょう。
この時点で割り出しても良いのですが、卵の管理が面倒なので孵化後安定するまで待ちましょう。
♀を抜く時に卵が出てきてしまっても埋め戻しています。
抜いてから3週間ほど経つと卵も少なくなっていると思いますので、その辺で割り出しましょう。
割り出し後はカップに小分けして、頭数の把握と餌の準備を行います。
・幼虫飼育
幼虫飼育ですが、菌糸とマットどちらでも飼育可能です。
容器は500cc前後〜1500cc前後が最適でしょう。
余程見当違いな餌を使わない限り、どんな餌を使ってもそれなりの大きさに育ってくれると思います。
菌糸の場合、どの菌種でも問題なく育ちます。
しかし、私の環境ではヒラタケやカンタケは本種の成長と合わせるのが難しく感じます。
マットの場合も浅い発酵のものからカブトマットまで幅広く適合しています。
自分好みの交換サイクルに合わせて選ぶと良いでしょう。
私の環境と感覚ではマット飼育の方が成績が良いのですが、オオヒラタが得意な方などシビアな交換に慣れてる方は菌糸で飼育しても良い結果が得られるのではないかと思っています。
菌糸とマットでは体重の乗せ方と還元率が大きく変わってきますので、一旦それぞれ試して得意な方を選択しましょう。
餌の話ばかりしてしまいましたが、幼虫飼育の項なので他の事にも触れておきます。
本種の幼虫期間は3〜10ヶ月と、かなりばらつきがあります。
温度にかなり左右されますので、幼虫期間を長く取りたい場合は低温飼育しましょう。
ただし、♀に関しては殆どが半年以内に羽化してしまいますので羽化ズレ対策は必須です。
♂を数頭狭い容器+高温飼育してみたり、蛹化している♀の隣で飼育するのが効果的です。
そして、最後に前蛹〜蛹化時の温度での歯型変化について。
本種の飼育記事を読んでいると、前蛹時の温度について短歯を出すなら高温、長歯は低温という記述を目にすることがあります。
実際本種もその他のクワガタと同じく高温→顎が短くなり太い体型に、低温→顎が長くなり細い体型に、という傾向は間違いなくありますが、経験上温度は歯型そのものを変える決定的な要素であるとは言い難いと思います。
中歯しか出ない系統だと冷やしても少し顎の長い中歯しか出なかったり、逆に長歯しか出ない系統だと温度が高くても顎の短い長歯になったりと遺伝の方が強く感じています。
・蛹化〜羽化
特にやる事はありません。蛹化したら羽化まで大人しく待ちましょう。
と、言いたい所ですが、拘り飼育者ならば測っておきたいものがありますね。
それは蛹体重からの還元率です。
各亜種バラツキがあり、体型・歯型によってかなり左右されるので全てを書くのは難しいのですが、目安としていくつか例を書いておきますね。
カリマンタンタウルス 長歯 蛹11g→66.5mm 還元値 26735
カリマンタンタウルス 中歯 蛹8g→55.6mm 還元値 21485
タナジャンペアタウルス 長歯 蛹7g→54.6mm 還元値 23253
タナジャンペアタウルス 中歯 蛹7g→51.2mm 還元値 19174
ミンダナオタウルス 中歯 蛹10g→58.3mm 還元値 19816
こんな感じです。(今後追加予定)
こちらのサイト↓
https://shiroheridatabase.web.fc2.com/kangengene.html
にて還元値と蛹体重を入力すれば予想が可能になっています。(リンク許可頂きました、ありがとうございます)
皆さんも是非蛹体重を測って羽化予想をしてみてください。
これにて一通り完了です。
少しでもタウルスヒラタを飼育する方の参考になれば幸いです。
それでは。
今回はタウルスヒラタの飼育についてまとめていきたいと思います。
ここではスライヤル島亜種を除いた、現在入手可能な6亜種の飼育について解説します。
それでは早速飼育環境から。
・飼育環境
温度は15〜30℃の環境を必要とします。
幼虫飼育時は16〜24℃、成虫飼育は20〜25℃を目安に飼育しましょう。
・成虫入手
年々入荷が減っていますが、タナジャンペア亜種以外は野外品の入手が可能です。
ssp.taurus→スマトラ、マレーシア
ssp.gyphaetus→ジャワ
ssp.subtaurus→カリマンタン
ssp.moinieri→パラワン
ssp.cribriceps→ルソン、ミンダナオ
が主に入荷します。(2021年現在)
野外品は店舗・オークション共に定期的に出回っているので入荷情報をチェックしておきましょう。
飼育品はサバ、カリマンタン、パラワンがよく出回っている印象です。
タナジャンペア亜種に関しては現在飼育品の流通も少なく、野外品の入荷も見込めないので入手が困難な状況です。
飼育品は主にオークションにて入手することになるかと思います。
そして残念ながらスライヤル島のssp.minorは入荷がありません。
知る限り生体は一度も来てないと思われます。
そもそもスライヤル島から虫が来ないですし、各地で最普通種とされるタウルスヒラタにしては珍しくかなりの珍品との事です。(絶滅説も流れている程で、近年は得られてないようです)
・成熟期間
大体羽化から2ヶ月半〜3ヶ月もすればブリード可能です。
私の場合、ガッツリ餌を食べ始めてから2週間程を目安にしています。
・ペアリング
♂♀同居で行います。
ゼリーと木片を入れて3日間ほど放置しておけば完了していると思います。
1度目のペアリングでは殺される事はほぼないですが、産卵後追い掛けしようとすると八割方秒殺されるので注意が必要です。(そもそも追い掛けが必要になる前に力尽きるのでしなくてよい)
野外品の場合、まずは持ち腹で組みましょう。
ペアで入手した場合、持ち腹で産ませて♂を生かしておけばWF1の♀と掛けて別血統が作れるので安心感があります。
持ち腹で産まない時は飼育品と同様、3日程同居させれば良いかと思います。
・産卵
大きく分けて3パターンの産卵方法があります。
まずは材を入れるセットについて解説します。
小プラケの底3cmほど微粒子発酵マットを固詰めし、ちょっと柔らかい程度の材を置き完全に埋め込むセットになります。
材は普通のホダ木で十分で、クヌギ、コナラ問いません。
次にマットのみのセットです。
微粒子発酵マットをしっかりと加水し、小プラケの八割程度までガチガチに詰めるだけです。
ケースの角にでも導入孔を空けておくとスムーズに潜るでしょう。
一般的に微粒子一次発酵マットが好まれますが、私はよく発酵した微粒子発酵マットを使用しています。
どちらのセットも1回につき通常20〜50頭得られます。
3回も組めば♀は衰弱死してしまいます。(当然回数を重ねる毎に産卵数も減ります)
また、本種は菌床産卵も可能です。
オオヒラタケ、ヒラタケ、カンタケ、カワラタケにて産卵確認済です。
各菌種の800ccボトルに♀を入れるだけで20頭前後産みます。
セットする容器を広くすればもっと採れると思います。
私は割り出しが面倒なのであまり採用していません。
・割り出し
セット後3週間ほど経過し、ケース側面に卵が増えてきた頃に♀を取り出しましょう。
この時点で割り出しても良いのですが、卵の管理が面倒なので孵化後安定するまで待ちましょう。
♀を抜く時に卵が出てきてしまっても埋め戻しています。
抜いてから3週間ほど経つと卵も少なくなっていると思いますので、その辺で割り出しましょう。
割り出し後はカップに小分けして、頭数の把握と餌の準備を行います。
・幼虫飼育
幼虫飼育ですが、菌糸とマットどちらでも飼育可能です。
容器は500cc前後〜1500cc前後が最適でしょう。
余程見当違いな餌を使わない限り、どんな餌を使ってもそれなりの大きさに育ってくれると思います。
菌糸の場合、どの菌種でも問題なく育ちます。
しかし、私の環境ではヒラタケやカンタケは本種の成長と合わせるのが難しく感じます。
マットの場合も浅い発酵のものからカブトマットまで幅広く適合しています。
自分好みの交換サイクルに合わせて選ぶと良いでしょう。
私の環境と感覚ではマット飼育の方が成績が良いのですが、オオヒラタが得意な方などシビアな交換に慣れてる方は菌糸で飼育しても良い結果が得られるのではないかと思っています。
菌糸とマットでは体重の乗せ方と還元率が大きく変わってきますので、一旦それぞれ試して得意な方を選択しましょう。
餌の話ばかりしてしまいましたが、幼虫飼育の項なので他の事にも触れておきます。
本種の幼虫期間は3〜10ヶ月と、かなりばらつきがあります。
温度にかなり左右されますので、幼虫期間を長く取りたい場合は低温飼育しましょう。
ただし、♀に関しては殆どが半年以内に羽化してしまいますので羽化ズレ対策は必須です。
♂を数頭狭い容器+高温飼育してみたり、蛹化している♀の隣で飼育するのが効果的です。
そして、最後に前蛹〜蛹化時の温度での歯型変化について。
本種の飼育記事を読んでいると、前蛹時の温度について短歯を出すなら高温、長歯は低温という記述を目にすることがあります。
実際本種もその他のクワガタと同じく高温→顎が短くなり太い体型に、低温→顎が長くなり細い体型に、という傾向は間違いなくありますが、経験上温度は歯型そのものを変える決定的な要素であるとは言い難いと思います。
中歯しか出ない系統だと冷やしても少し顎の長い中歯しか出なかったり、逆に長歯しか出ない系統だと温度が高くても顎の短い長歯になったりと遺伝の方が強く感じています。
・蛹化〜羽化
特にやる事はありません。蛹化したら羽化まで大人しく待ちましょう。
と、言いたい所ですが、拘り飼育者ならば測っておきたいものがありますね。
それは蛹体重からの還元率です。
各亜種バラツキがあり、体型・歯型によってかなり左右されるので全てを書くのは難しいのですが、目安としていくつか例を書いておきますね。
カリマンタンタウルス 長歯 蛹11g→66.5mm 還元値 26735
カリマンタンタウルス 中歯 蛹8g→55.6mm 還元値 21485
タナジャンペアタウルス 長歯 蛹7g→54.6mm 還元値 23253
タナジャンペアタウルス 中歯 蛹7g→51.2mm 還元値 19174
ミンダナオタウルス 中歯 蛹10g→58.3mm 還元値 19816
こんな感じです。(今後追加予定)
こちらのサイト↓
https://shiroheridatabase.web.fc2.com/kangengene.html
にて還元値と蛹体重を入力すれば予想が可能になっています。(リンク許可頂きました、ありがとうございます)
皆さんも是非蛹体重を測って羽化予想をしてみてください。
これにて一通り完了です。
少しでもタウルスヒラタを飼育する方の参考になれば幸いです。
それでは。





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