こんにちは。
今回は熱帯魚の混泳について、主観ではありますが記録に残したいと思います。
褒められた話ではありませんが、人より何倍も混泳で失敗しているので、それなりの説得力はあると思われます。
勿論闇雲に混泳で魚をダメにするのではなく、失敗を次に活かして混泳を成立させていく必要があります。
その過程で得られた知見を記録にし、少しでも誰かの役に立てたらいいなと思いこの記事を書くことにしました。
混泳は事故が付き物とはいえ、批判の声も当然あるものだと思います。
しかし、その水槽の世界観を作るにあたって単独飼育ではなし得ない世界があると思っています。
混泳によるトラブルが苦手な方は、ここで読むのをやめてください。
以降は混泳飼育に理解がある方が読まれる前提で書いていきます。
それでは本題へ。
まず、私が扱うのは中〜大型魚です。
小型魚はさっぱり分からないことをご了承ください。
その上で、混泳についてお話していきます。
熱帯魚を飼育している多くの方は混泳について考えた事があると思います。
この魚が好きだな、この魚も好きだし一緒の水槽で飼えないかな…なんて考えている内に、どんどん混泳したい魚が増えることもあると思います。
しかし、混泳には当然相性があって、平和な組み合わせもあれば即死の組み合わせもあります。
そこで、私の経験上危険な魚、打たれ弱い魚、そして良い組み合わせとダメな組み合わせをお伝えしていこうと思います。
①混泳が危険な魚
私が飼育した中でもあまり混泳に向かない魚をランク付けして紹介します。
一般的に危険と言われている魚の中でも、私が飼育していない種は除きます。
あくまで経験上のお話です。
Bランク以上は覚悟と知識がないと混泳が難しい魚になります。
S(混泳は考えない方がよい種)
ホワイトテールミスタス Hemibagrus wyckii
テトラオドン ファハカ Tetraodon lineatus
A(混泳出来なくはないが非常にリスクが高い種)
レッドスネークヘッド Channa micropeltes
サウスアメリカンシクリッド Kronoheros umbriferus
ブラックシャーク Labeo chrysophekadion
ショートノーズクラウンテトラ Distichodus sexfasciatus
B(Aより一段落ちるが混泳リスクの高い種)
エンペラースネークヘッド Channa diplogramma
チャンナ マルリウス Channa marulius
チャンナ アウロリネアータ Channa aurolineata
チャンナ アウロフラメア Channa auroflammea
ベロンティア ハッセルティ Belontia hasselti
クラリアス マクロセファルス Clarias macrocephalus
クラリアス ガリエピヌス Clarias gariepinus
パラクロミス ドヴィ Parachromis dovii
パラクロミス モタグエンセ Parachromis motaguensis
カルボナンダス Hephaestus carbo
ロングノーズクラウンテトラ Distichodus lusosso
グリーンプロキロダス Prochilodus sp.
C(混泳には注意を払う種)
チャンナ マルリオイデス Channa marulioides
チャンナ グリーンマルリオイデス Channa sp.
カムルチー Channa argus
イノシシギギ Tachysurus dumerili
レッドテールミスタス Hemibagrus wyckioides
インディアンシャベルノーズ Sperata seenghala
ミャンマーシャベルノーズ Sperata acicularis
バガリウス リカ Bagarius lica
シノドンティス ロンギロストリス Synodontis longirostris
フラミンゴシクリッド Amphilophus citrinellus
パラクロミス マナグエンセ Parachromis managuensis
クーヘ Boulengerochromis microlepis
ジルティラピア Coptodon zillii
ブリコン Brycon sp.
ランキング外ですが、大口のナマズはどれも混泳には気をつけましょう。
例を出すとワラゴ類(Wallago属、Wallagonia属)やヘテロブランクス属 Heterobranchus、レッドテールキャット Phractocephalus hemioliopterus等ですね。
丸呑みされないように、大きくて体高の高い魚を選ぶようにしましょう。
②打たれ弱い魚
次は混泳において打たれ弱く、①の魚とは違った意味で混泳に向かない魚です。
気の強い魚や武器のある魚と混泳すると、真っ先にやられてしまいます。
尚、平和な組み合わせであれば混泳は問題ない事を付け加えておきます。
・ドラド Salminus brasiliensis
猛魚のイメージがありますが、実際は攻撃力の割に打たれ弱く、強い魚と入れるには向きません。
攻撃力が低く、かつ打たれ強い魚と混泳させましょう。
・パールン Pangasius sanitwongsei
パンガシウスにしては気が荒く、他の魚を呑むことがある一方、耐久力がない一面もあります。
他のパンガシウスは割と激荒な魚と入れても大丈夫なのですが、本種だけは上手くいった試しがありません。
また、美しく伸長する背鰭が切れてしまう点からも単独飼育がおすすめです。
・Siluridae系統のナマズ
こちらも気の強いイメージのある種が多いですが、非常に打たれ弱いグループです。
飼育経験種で耐久力があるのはワラゴ レーリー Wallagonia leeriiとワラゴ ミクロポゴンWallagonia micropogonくらいでした。
魚自体は丈夫で防御力が無いだけなので、牙のない魚となら上手く行くかもしれません。
・レッドスネークヘッド系統の幼魚
レッドスネークヘッド、エンペラースネークヘッドの幼魚は非常に繊細で打たれ弱いです。
成魚になると暴君と化しますが、大きくなるまでは丁寧に育て上げましょう。
・Nandopsis属
ナンドプシス テトラカンサス Nandopsis tetracanthus、ナンドプシス ハイチエンシス Nandopsis haitiensisといったNandopsis属は打たれ弱い上に水質にも敏感な所があり、混泳しにくい属です。
私は心が折れたので、次飼育する機会があれば単独飼育をします。
・Vieja属
こちらも荒いイメージが先行しがちですが、やられる側になるとあっさり落ちてしまいます。
バランスを取ってうまく混泳されている方を見ると感動しますね。
色々な意味で単独が向いている属でしょう。
・Chitala属
耐久力がないので、しつこい魚や牙のある魚との混泳は避けるべきでしょう。
荒すぎない魚となら問題なく混泳できると思いますが、そんな水槽は我が家になく…
・バルブ全般 Cyprinidae
多くの魚から標的にされやすく、また反撃手段を持つ種が少ないことから混泳には気を遣う仲間です。
Tor属やNeolissochilus属、Hypsibarbus属は防御力の高さとスピードの速さで割と耐えるので、混泳させるならばその辺をおすすめします。
と、この辺りでしょうか。
本当に弱いだけの魚と、強い(弱い)な魚がいるので一概には語れませんが、弱い魚同士でなら混泳は成立する事が多いと思います。
例えばバルブのみの混泳だったり、パンガシウス系のみの混泳だったり…1つくらいそういった水槽を作りたいですね。
逆にここに挙げられているからと言って、ヴィエジャとナンドプシスとレッドスネークヘッドを混泳させました、なんてやったら地獄になりますので悪しからず。
③相性の良い組み合わせ
荒いと言われている魚でも、相性を考えれば問題なく混泳する事ができます。
また、弱い魚でも組み合わせさえ間違えなければ混泳は可能です。
少し例を挙げますので、参考程度に見て頂ければと思います。
ナマズ混泳の場合、ナマズの中ではギギ 、クラロテス、ピメロドゥス、シノドンティスの辺りは荒さと頑丈さが釣り合っており、組み合わせやすいです。
勿論中でも強すぎる弱すぎるはありますが、概ねバランスが取りやすいです。
実際私も180cm水槽でレッドテールミスタス、アフリカンビッグマウスキャット Clarotes laticeps、セルフィンキャット Porichthys perruno、シノドンティス ロンギロストリス(+クラリアス数種)を混泳させていますし、他にも育成水槽でこれらの仲間を組み合わせる事が多いです。
シクリッド混泳の場合、オスカー Astronotus ocellatusは重要な壁役となってくれる種です。
それなりに大きく頑丈で適度に気が強く、それでいて殺すまでは戦わない、とバランスを取るには欠かせない存在です。
似たような存在としてはパラクロミス マナグエンセが挙げられますが、個体によっては少し荒い場合もあるので注意しましょう。
壁役ではなく、比較的温厚で組み合わせやすい魚としては、グリーンテラー Andinoacara rivulatus、グリーンテラー ホワイトシーム Andinoacara stalsbergi、パロットシクリッド Hoplarchus psittacus、ダイヤモンドクロマイド Etroplus suratensis、ゲオファーガス属 Geophagus、キクラ属 Cichlaなどが挙げられます。
スネークヘッドの混泳では、スネークヘッド同士だと一時はバランスが取れていても綻びが出た途端崩壊に向かいがちです。
パワーバランスの見極めと、壁役の使い方が重要になってきます。
スネークヘッド同士で混泳させるならば基本体格の近い個体同士になりますが、2〜3匹だと危ないので、出来れば5匹くらいまとめて入れてしまいましょう。
飼育した中だとマルリオイデスやプラーチョン Channa striataは比較的混泳させやすかったです。
気を散らす為に他魚種を入れるのも有効で、オスフロネームス属 Osphronemusやヘミバグルス属 Hemibagrus、シクラソマ系シクリッドは攻撃力からくる圧力を持ち、スネークヘッドから致命傷を負いにくく混泳しやすく感じました。
バルブの混泳では、餌取りの速さの観点からトール、ネオリソチルスなどの動きの早いカープ系は似た種でまとめると良いでしょう。
しかし、一部のネオリソチルスは混泳魚の目玉を狙って食べるので注意が必要です。
ラベオ系やパーカーホ Catlocarpio siamensis等のゆったりとしたバルブは餌取りが遅いので、これらの種は餌取りの早くない種との混泳に向きます。
④相性の悪い組み合わせ
混泳していると「どうしてもこれは無理」という組み合わせがあります。
経験した中で印象深いものを数例挙げますので、無用な犠牲を出さない為にもこれらの組み合わせは避けた方が良いでしょう。
・クラリアス×防御力の薄い魚
クラリアスは言われているほどめちゃくちゃな魚ではないのですが、気に入らない魚はネチネチと殺します。
特にシルルス系統のナマズやナイフフィッシュなど、薄くて耐久力のない魚は合いません。
また、スネークヘッドとの相性もあまり良くなく、お互いにやられるリスクがあります。(スネークヘッドはネチネチとした攻撃に弱く、クラリアスは鱗が無いため、スネークヘッドの牙が致命傷になる)
クラリアスと混泳するのであれば、打ち合ってもお互いに耐える関係を作る必要があります。
なので、シノドンティスやギギ系など、それなりに強く防御力のある魚を選びましょう。
・レッドスネークヘッド×ナマズ、バルブ
これは必ず避けたい組み合わせです。経験上ほぼ確実に殺されてしまいます。
ナマズはレッドスネークヘッドより大きい、強い関係であればまだ可能性はありますが、それでも辞めておいた方が賢明でしょう。
35cm辺りからの本種はナマズとバルブへの殺意が異常で、絶対に甘く見てはいけません。
ナマズは引き裂かれ、バルブは鱗を飛ばされます。
・ブラックシャーク×大人しい魚全般
ブラックシャークは気に入らない魚や弱い魚を執拗に舐め回し、殺してしまう事が多々あります。
特に気の弱い魚や動きの遅い魚、武器を持たない魚は瞬殺されがちです。
ブラックシャークを混泳させるなら、必ずブラックシャークに圧を掛けられる魚か逃げ切れる魚を選びましょう。
ブラックシャークの立場が弱い分にはそこまで問題は起きません。攻撃力も防御力もメンタルも、信じられない程に強いので。
・カルボナンダス×似た体型の魚
カルボナンダスは尋常ではないタフネスの持ち主で、水質、攻撃力、防御力、メンタルどれを取っても強いです。
サイズはそんなに大きい魚ではありませんが、小回りの効く泳ぎと力強い突進で自分より大きな魚を圧倒します。
低層魚や細長い魚にはあまり攻撃しませんが、中層を泳ぐ似た体型の魚には親の仇の如く攻撃を仕掛けます。
オオクチユゴイ Kuhlia rupestrisやシクラソマ系各種など、中々の強者と混泳させていましたが、殆ど壊滅させられてしまいました。
・ドラド×大人しいナマズ
私が飼育した個体だけかもしれませんが、ドラドと大人しいナマズを混泳させていると目を食べられてしまう事が多発しました。
かと言って強い魚を当てるとドラドがやられてしまうので、中々加減の難しい魚です。
・ショートノーズクラウンテトラ×バルブ
これは最悪に近い組み合わせです。
何の恨みがあるのか聞きたくなるレベルでバルブの鱗を剥ぎ取ります。
バルブの中では強いラベオ属も例外ではなく、鱗をむしり取られて落ちてしまいます。
他のディスティコダス属 Distichodusではこんな事はなかったので、本種の口が物を千切るのに適した形をしているのが原因でしょう。
・餌取りの早い魚×餌取りの遅い魚
見落としがちですが、喧嘩や事故が起こらないからと言って相性が良い訳ではありません。
例えばクラリアスやミスタスのような餌取りの早いナマズとポリプテルス属 Polypterusのようなのんびりとした魚では、ポリプテルスに餌が回らなくなったりします。
餌のやり方次第では解消できる点ではありますが、おすすめはしません。
また、先程も触れましたが餌取りの早いバルブと遅いバルブは混泳させにくいです。
トール等のガンガン食べるタイプと、カトラ Gibelion catlaやパーカーホなどのゆっくり食べるタイプでは餌を回すのが難しくなる上に、ゆっくり食べるタイプのバルブは給餌頻度を上げないと痩せやすい事が多く、そういった魚に合わせると今度は餌取りの早いタイプが太りすぎて体型を崩してしまいます。
ですので、餌取りの速さと太りやすさが同程度の魚同士の混泳が好ましいでしょう。
と、こんな感じでしょうか。
気の強さ、打たれ強さ、餌取りの速さ、体格差などを上手く組み合わせれば混泳が成立する事が多いです。
ブラックシャークに限った話ではありませんが、本当に恐ろしいのは一撃が強い魚ではなく、じわじわと舐め殺す魚です。
最初入れた段階では分かりにくく、気が付いた時には手遅れ…なんて事が多々あります。
口を見たら分かる通り、プロキロダスなんかもその気がありますので要注意です。
最後に、参考までに過去の混泳写真を貼っておきます。
中々にカオスな混泳ですが、バランスが取れているうちはこの混泳も成り立っていました。
しかし、スネークヘッドやシクリッドが1頭落ちる度にバランスが変わるので、非常にシビアな管理で維持していました。
今は魚の数も減り、もうここまでの混泳を行う気力はありません。
水槽は180×60×60で、上部フィルター+投げ込み+エアレーション、週2〜3回の水換え、水換え前日以外は餌を与えていました。(水換え前にナマズ達の消化が終わってないと吐き戻すため)
いかがだったでしょうか。
混泳飼育のコツを押さえれば、スペースに対して多数の魚を飼育することができます。
まだ私も発展途上ではありますが、少なくとも判明している部分は書けたのかなと思います。
私の有り余る悲しい経験を活かし、皆様の混泳ライフが良いものになれば幸いです。
それでは。
今回は熱帯魚の混泳について、主観ではありますが記録に残したいと思います。
褒められた話ではありませんが、人より何倍も混泳で失敗しているので、それなりの説得力はあると思われます。
勿論闇雲に混泳で魚をダメにするのではなく、失敗を次に活かして混泳を成立させていく必要があります。
その過程で得られた知見を記録にし、少しでも誰かの役に立てたらいいなと思いこの記事を書くことにしました。
混泳は事故が付き物とはいえ、批判の声も当然あるものだと思います。
しかし、その水槽の世界観を作るにあたって単独飼育ではなし得ない世界があると思っています。
混泳によるトラブルが苦手な方は、ここで読むのをやめてください。
以降は混泳飼育に理解がある方が読まれる前提で書いていきます。
それでは本題へ。
まず、私が扱うのは中〜大型魚です。
小型魚はさっぱり分からないことをご了承ください。
その上で、混泳についてお話していきます。
熱帯魚を飼育している多くの方は混泳について考えた事があると思います。
この魚が好きだな、この魚も好きだし一緒の水槽で飼えないかな…なんて考えている内に、どんどん混泳したい魚が増えることもあると思います。
しかし、混泳には当然相性があって、平和な組み合わせもあれば即死の組み合わせもあります。
そこで、私の経験上危険な魚、打たれ弱い魚、そして良い組み合わせとダメな組み合わせをお伝えしていこうと思います。
①混泳が危険な魚
私が飼育した中でもあまり混泳に向かない魚をランク付けして紹介します。
一般的に危険と言われている魚の中でも、私が飼育していない種は除きます。
あくまで経験上のお話です。
Bランク以上は覚悟と知識がないと混泳が難しい魚になります。
S(混泳は考えない方がよい種)
ホワイトテールミスタス Hemibagrus wyckii
テトラオドン ファハカ Tetraodon lineatus
A(混泳出来なくはないが非常にリスクが高い種)
レッドスネークヘッド Channa micropeltes
サウスアメリカンシクリッド Kronoheros umbriferus
ブラックシャーク Labeo chrysophekadion
ショートノーズクラウンテトラ Distichodus sexfasciatus
B(Aより一段落ちるが混泳リスクの高い種)
エンペラースネークヘッド Channa diplogramma
チャンナ マルリウス Channa marulius
チャンナ アウロリネアータ Channa aurolineata
チャンナ アウロフラメア Channa auroflammea
ベロンティア ハッセルティ Belontia hasselti
クラリアス マクロセファルス Clarias macrocephalus
クラリアス ガリエピヌス Clarias gariepinus
パラクロミス ドヴィ Parachromis dovii
パラクロミス モタグエンセ Parachromis motaguensis
カルボナンダス Hephaestus carbo
ロングノーズクラウンテトラ Distichodus lusosso
グリーンプロキロダス Prochilodus sp.
C(混泳には注意を払う種)
チャンナ マルリオイデス Channa marulioides
チャンナ グリーンマルリオイデス Channa sp.
カムルチー Channa argus
イノシシギギ Tachysurus dumerili
レッドテールミスタス Hemibagrus wyckioides
インディアンシャベルノーズ Sperata seenghala
ミャンマーシャベルノーズ Sperata acicularis
バガリウス リカ Bagarius lica
シノドンティス ロンギロストリス Synodontis longirostris
フラミンゴシクリッド Amphilophus citrinellus
パラクロミス マナグエンセ Parachromis managuensis
クーヘ Boulengerochromis microlepis
ジルティラピア Coptodon zillii
ブリコン Brycon sp.
ランキング外ですが、大口のナマズはどれも混泳には気をつけましょう。
例を出すとワラゴ類(Wallago属、Wallagonia属)やヘテロブランクス属 Heterobranchus、レッドテールキャット Phractocephalus hemioliopterus等ですね。
丸呑みされないように、大きくて体高の高い魚を選ぶようにしましょう。
②打たれ弱い魚
次は混泳において打たれ弱く、①の魚とは違った意味で混泳に向かない魚です。
気の強い魚や武器のある魚と混泳すると、真っ先にやられてしまいます。
尚、平和な組み合わせであれば混泳は問題ない事を付け加えておきます。
・ドラド Salminus brasiliensis
猛魚のイメージがありますが、実際は攻撃力の割に打たれ弱く、強い魚と入れるには向きません。
攻撃力が低く、かつ打たれ強い魚と混泳させましょう。
・パールン Pangasius sanitwongsei
パンガシウスにしては気が荒く、他の魚を呑むことがある一方、耐久力がない一面もあります。
他のパンガシウスは割と激荒な魚と入れても大丈夫なのですが、本種だけは上手くいった試しがありません。
また、美しく伸長する背鰭が切れてしまう点からも単独飼育がおすすめです。
・Siluridae系統のナマズ
こちらも気の強いイメージのある種が多いですが、非常に打たれ弱いグループです。
飼育経験種で耐久力があるのはワラゴ レーリー Wallagonia leeriiとワラゴ ミクロポゴンWallagonia micropogonくらいでした。
魚自体は丈夫で防御力が無いだけなので、牙のない魚となら上手く行くかもしれません。
・レッドスネークヘッド系統の幼魚
レッドスネークヘッド、エンペラースネークヘッドの幼魚は非常に繊細で打たれ弱いです。
成魚になると暴君と化しますが、大きくなるまでは丁寧に育て上げましょう。
・Nandopsis属
ナンドプシス テトラカンサス Nandopsis tetracanthus、ナンドプシス ハイチエンシス Nandopsis haitiensisといったNandopsis属は打たれ弱い上に水質にも敏感な所があり、混泳しにくい属です。
私は心が折れたので、次飼育する機会があれば単独飼育をします。
・Vieja属
こちらも荒いイメージが先行しがちですが、やられる側になるとあっさり落ちてしまいます。
バランスを取ってうまく混泳されている方を見ると感動しますね。
色々な意味で単独が向いている属でしょう。
・Chitala属
耐久力がないので、しつこい魚や牙のある魚との混泳は避けるべきでしょう。
荒すぎない魚となら問題なく混泳できると思いますが、そんな水槽は我が家になく…
・バルブ全般 Cyprinidae
多くの魚から標的にされやすく、また反撃手段を持つ種が少ないことから混泳には気を遣う仲間です。
Tor属やNeolissochilus属、Hypsibarbus属は防御力の高さとスピードの速さで割と耐えるので、混泳させるならばその辺をおすすめします。
と、この辺りでしょうか。
本当に弱いだけの魚と、強い(弱い)な魚がいるので一概には語れませんが、弱い魚同士でなら混泳は成立する事が多いと思います。
例えばバルブのみの混泳だったり、パンガシウス系のみの混泳だったり…1つくらいそういった水槽を作りたいですね。
逆にここに挙げられているからと言って、ヴィエジャとナンドプシスとレッドスネークヘッドを混泳させました、なんてやったら地獄になりますので悪しからず。
③相性の良い組み合わせ
荒いと言われている魚でも、相性を考えれば問題なく混泳する事ができます。
また、弱い魚でも組み合わせさえ間違えなければ混泳は可能です。
少し例を挙げますので、参考程度に見て頂ければと思います。
ナマズ混泳の場合、ナマズの中ではギギ 、クラロテス、ピメロドゥス、シノドンティスの辺りは荒さと頑丈さが釣り合っており、組み合わせやすいです。
勿論中でも強すぎる弱すぎるはありますが、概ねバランスが取りやすいです。
実際私も180cm水槽でレッドテールミスタス、アフリカンビッグマウスキャット Clarotes laticeps、セルフィンキャット Porichthys perruno、シノドンティス ロンギロストリス(+クラリアス数種)を混泳させていますし、他にも育成水槽でこれらの仲間を組み合わせる事が多いです。
シクリッド混泳の場合、オスカー Astronotus ocellatusは重要な壁役となってくれる種です。
それなりに大きく頑丈で適度に気が強く、それでいて殺すまでは戦わない、とバランスを取るには欠かせない存在です。
似たような存在としてはパラクロミス マナグエンセが挙げられますが、個体によっては少し荒い場合もあるので注意しましょう。
壁役ではなく、比較的温厚で組み合わせやすい魚としては、グリーンテラー Andinoacara rivulatus、グリーンテラー ホワイトシーム Andinoacara stalsbergi、パロットシクリッド Hoplarchus psittacus、ダイヤモンドクロマイド Etroplus suratensis、ゲオファーガス属 Geophagus、キクラ属 Cichlaなどが挙げられます。
スネークヘッドの混泳では、スネークヘッド同士だと一時はバランスが取れていても綻びが出た途端崩壊に向かいがちです。
パワーバランスの見極めと、壁役の使い方が重要になってきます。
スネークヘッド同士で混泳させるならば基本体格の近い個体同士になりますが、2〜3匹だと危ないので、出来れば5匹くらいまとめて入れてしまいましょう。
飼育した中だとマルリオイデスやプラーチョン Channa striataは比較的混泳させやすかったです。
気を散らす為に他魚種を入れるのも有効で、オスフロネームス属 Osphronemusやヘミバグルス属 Hemibagrus、シクラソマ系シクリッドは攻撃力からくる圧力を持ち、スネークヘッドから致命傷を負いにくく混泳しやすく感じました。
バルブの混泳では、餌取りの速さの観点からトール、ネオリソチルスなどの動きの早いカープ系は似た種でまとめると良いでしょう。
しかし、一部のネオリソチルスは混泳魚の目玉を狙って食べるので注意が必要です。
ラベオ系やパーカーホ Catlocarpio siamensis等のゆったりとしたバルブは餌取りが遅いので、これらの種は餌取りの早くない種との混泳に向きます。
④相性の悪い組み合わせ
混泳していると「どうしてもこれは無理」という組み合わせがあります。
経験した中で印象深いものを数例挙げますので、無用な犠牲を出さない為にもこれらの組み合わせは避けた方が良いでしょう。
・クラリアス×防御力の薄い魚
クラリアスは言われているほどめちゃくちゃな魚ではないのですが、気に入らない魚はネチネチと殺します。
特にシルルス系統のナマズやナイフフィッシュなど、薄くて耐久力のない魚は合いません。
また、スネークヘッドとの相性もあまり良くなく、お互いにやられるリスクがあります。(スネークヘッドはネチネチとした攻撃に弱く、クラリアスは鱗が無いため、スネークヘッドの牙が致命傷になる)
クラリアスと混泳するのであれば、打ち合ってもお互いに耐える関係を作る必要があります。
なので、シノドンティスやギギ系など、それなりに強く防御力のある魚を選びましょう。
・レッドスネークヘッド×ナマズ、バルブ
これは必ず避けたい組み合わせです。経験上ほぼ確実に殺されてしまいます。
ナマズはレッドスネークヘッドより大きい、強い関係であればまだ可能性はありますが、それでも辞めておいた方が賢明でしょう。
35cm辺りからの本種はナマズとバルブへの殺意が異常で、絶対に甘く見てはいけません。
ナマズは引き裂かれ、バルブは鱗を飛ばされます。
・ブラックシャーク×大人しい魚全般
ブラックシャークは気に入らない魚や弱い魚を執拗に舐め回し、殺してしまう事が多々あります。
特に気の弱い魚や動きの遅い魚、武器を持たない魚は瞬殺されがちです。
ブラックシャークを混泳させるなら、必ずブラックシャークに圧を掛けられる魚か逃げ切れる魚を選びましょう。
ブラックシャークの立場が弱い分にはそこまで問題は起きません。攻撃力も防御力もメンタルも、信じられない程に強いので。
・カルボナンダス×似た体型の魚
カルボナンダスは尋常ではないタフネスの持ち主で、水質、攻撃力、防御力、メンタルどれを取っても強いです。
サイズはそんなに大きい魚ではありませんが、小回りの効く泳ぎと力強い突進で自分より大きな魚を圧倒します。
低層魚や細長い魚にはあまり攻撃しませんが、中層を泳ぐ似た体型の魚には親の仇の如く攻撃を仕掛けます。
オオクチユゴイ Kuhlia rupestrisやシクラソマ系各種など、中々の強者と混泳させていましたが、殆ど壊滅させられてしまいました。
・ドラド×大人しいナマズ
私が飼育した個体だけかもしれませんが、ドラドと大人しいナマズを混泳させていると目を食べられてしまう事が多発しました。
かと言って強い魚を当てるとドラドがやられてしまうので、中々加減の難しい魚です。
・ショートノーズクラウンテトラ×バルブ
これは最悪に近い組み合わせです。
何の恨みがあるのか聞きたくなるレベルでバルブの鱗を剥ぎ取ります。
バルブの中では強いラベオ属も例外ではなく、鱗をむしり取られて落ちてしまいます。
他のディスティコダス属 Distichodusではこんな事はなかったので、本種の口が物を千切るのに適した形をしているのが原因でしょう。
・餌取りの早い魚×餌取りの遅い魚
見落としがちですが、喧嘩や事故が起こらないからと言って相性が良い訳ではありません。
例えばクラリアスやミスタスのような餌取りの早いナマズとポリプテルス属 Polypterusのようなのんびりとした魚では、ポリプテルスに餌が回らなくなったりします。
餌のやり方次第では解消できる点ではありますが、おすすめはしません。
また、先程も触れましたが餌取りの早いバルブと遅いバルブは混泳させにくいです。
トール等のガンガン食べるタイプと、カトラ Gibelion catlaやパーカーホなどのゆっくり食べるタイプでは餌を回すのが難しくなる上に、ゆっくり食べるタイプのバルブは給餌頻度を上げないと痩せやすい事が多く、そういった魚に合わせると今度は餌取りの早いタイプが太りすぎて体型を崩してしまいます。
ですので、餌取りの速さと太りやすさが同程度の魚同士の混泳が好ましいでしょう。
と、こんな感じでしょうか。
気の強さ、打たれ強さ、餌取りの速さ、体格差などを上手く組み合わせれば混泳が成立する事が多いです。
ブラックシャークに限った話ではありませんが、本当に恐ろしいのは一撃が強い魚ではなく、じわじわと舐め殺す魚です。
最初入れた段階では分かりにくく、気が付いた時には手遅れ…なんて事が多々あります。
口を見たら分かる通り、プロキロダスなんかもその気がありますので要注意です。
最後に、参考までに過去の混泳写真を貼っておきます。
中々にカオスな混泳ですが、バランスが取れているうちはこの混泳も成り立っていました。
しかし、スネークヘッドやシクリッドが1頭落ちる度にバランスが変わるので、非常にシビアな管理で維持していました。
今は魚の数も減り、もうここまでの混泳を行う気力はありません。
水槽は180×60×60で、上部フィルター+投げ込み+エアレーション、週2〜3回の水換え、水換え前日以外は餌を与えていました。(水換え前にナマズ達の消化が終わってないと吐き戻すため)
いかがだったでしょうか。
混泳飼育のコツを押さえれば、スペースに対して多数の魚を飼育することができます。
まだ私も発展途上ではありますが、少なくとも判明している部分は書けたのかなと思います。
私の有り余る悲しい経験を活かし、皆様の混泳ライフが良いものになれば幸いです。
それでは。

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