こんにちは。
今回はタウルスヒラタの3令頭幅についてのお話です。
本来幼虫飼育に関してはまだ書くつもりは無かったのですが、自分のデータのまとめも兼ねて頭幅について触れようと思います。
文字だけの記事なので、お暇な時にどうぞ。

皆さんはクワガタの幼虫飼育の際に「頭幅」を気にしていますか?
測っても測らなくてもでかい個体は羽化する、と言われれば確かにそうかもしれません。
しかし、その個体、その血のポテンシャルを測るという点では計測するに越したことはないというのが私の持論です。
また、ある程度の基準値を知っていれば、自分の飼育が正しいのか間違っているかの指標にもなります。

ここからはタウルスヒラタにおいての話になるのですが、頭幅が大きい幼虫は体重が乗りやすい傾向にあります。
不思議な事に、同血統でも使った親が違うと頭幅が雲泥の差な事があるので、頭幅の大きいラインを把握する事は幼虫体重の乗りやすい血筋を作るのに大変有効と言えるでしょう。

私は2本目への交換時に3令頭幅を測るのですが、一定の基準値を超えたものは1500cc以上へ、それ以下は800ccで、と使い分ける事が多いです。
この選別を行う事により、ポテンシャルの低い個体にコストをかけずに済むことができます。
ただし、頭幅が小さくとも体重の乗る幼虫は存在するので、幼虫の体格や肌の質感、g数など、複数の要素を見て判断することをおすすめします。

そんなに言うなら基準値を教えろよ!と思う方も多いと思いますので、現時点で判明している各亜種の3令♂の頭幅の数値を以下にまとめます。

・原名亜種(スマトラ島):8.5mm〜10.5mm
頭幅があまり大きくない産地です。体重を乗せるのもちょっと難しいですね。
WF1であれば9.9mm辺りから上澄みと言えるでしょう。

・亜種subtaurus(サバ州):8.6mm〜10.7mm
現状頭幅の大きな血統に出会えておらず、10.7mmまでしか確認出来ていません。
しかし、幼虫体重の乗り方を見るに11mmは確実に超えると見ています。
WF1であれば10.3mmからが期待できるラインでしょう。
累代を進めれば数値は化けると思いますので、今後の飼育に期待している産地です。

・亜種subtaurus(カリマンタン):9.0mm〜11.8mm
とても頭幅の大きくなる産地です。現状飼育下では最大産地なだけあり、微妙な幼虫でも10mmはありますし、11mmも当たり前に出てきます。
11.2mmくらいから期待できるラインになりますが、そもそもが大きいため10.5mmくらいから1500ccが好ましいでしょう。

・亜種gyphaetus(ジャワ島):8.6mm〜11.0mm
基本的にスマトラ島と似たようなサイズ感で、11.0mmは良血統の中でも外れ値でした。ただ、スマトラ島よりは体重は乗せやすいです。
普通の血であれば9.9mmから期待していいと思います。

・亜種jampeanus(タナジャンペア島):7.4mm〜9.3mm
頭幅の非常に小さい亜種です。国内の血統は煮詰まりまくっており、9.3mm以上の個体を出すのは超困難だと思います。少なくとも私は出せる気がしていません。
野外品が奇跡的に入荷し、血をリセットした状態で再度厳選を掛けられたら10mmくらいは出るかもしれませんね。
8.7mmから体重の乗りが良くなるように感じています。

・亜種moinieri(パラワン島):10.5mm〜11.7mm
頭幅の非常に大きな産地です。本亜種は餌を外した飼育を経験しておらず下限が分からないのですが、それでも普通に飼育して下限が10.5mmは凄まじいと言えるでしょう。(顎が伸びなすぎて成虫サイズには結びつきませんが)
普通の血統では10.8mmあたりから期待できるラインだと思います。

・亜種cribriceps(ルソン島):9.3〜12-1mm
頭幅の振れ幅が大きいですが、頭幅が1番大きくなる産地です。流石野外最大産地ですね。
普通に飼育するとWF1では9.5mm〜11mm前後なのですが、選別した血筋では累代を重ねるごとに大きくなり、現在12.1mmまで確認しています。
WF1でしたら10.8mmあたりからが上澄みかな?と思います。

以上、主観マシマシの基準値でした。
これを把握しておくだけで今後の飼育が何かとスムーズに進むと思います。

最後に頭幅の大きさを稼ぐ方法を少しだけ。
3令頭幅を決めるのはなんと言っても初期管理です。
各々初期管理の方法は違うと思いますが、私は卵で割り出し、孵化後は少し高めの温度で安定させ、2令からは食い渋る手前の温度で管理する事を意識しています。
初令を食い渋らせるのは論外ですが、2令の管理温度が高いと頭幅はしっかり育ちません。
感覚的には序盤は幼虫に無理をさせるのではなく、スムーズな立ち上がりをイメージして飼育するとよいかもしれません。

と、ざっくりこんな感じでしょうか。
タウルスヒラタの大型化においては、2本目投入時までに良い幼虫を作る事が何よりの近道だと思っています。
最後の仕上げが全てを決める虫ではありますが、それ以前に幼虫を大きく出来ないと話になりませんからね。
メキメキと大きな3令を育て、針の穴に糸を通すような仕上げを完遂出来てこそ大型個体が得られるのです。
その土台となるのが初期管理であり、頭幅の大きな3令幼虫であると考えています。

それでは。